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猫好き男子と大人な部長
第13章 青天の霹靂
 駐車場に下りてこようとしていた人と、危うくぶつかりそうになった架恋。

 その人は、高倉だった。

 架恋は思わず立ち止まると、大急ぎで涙を拭いて言う。

 声の震えはどうすることもできなかったが。

「ぶ、部長! し、失礼しました……!」

「石橋君! どうしたんだ?!」

 架恋のただならぬ様子を見て、驚きの声をあげる高倉。

 高倉は続いて、少し離れた場所にて凍りついたように立ち止まる修馬の姿を見出した。

 言葉も出ない修馬に対して、落ち着いた声で高倉は声をかける。

「宮沢君、久しぶりだね」

「高倉さん……どうも。あの……」

 修馬の目はせわしなく泳ぐ。

 修馬と同じく、動揺を隠せない架恋もまた、言葉を失っていた。

 すると、高倉が言う。




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