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猫好き男子と大人な部長
第15章 大人な部長
「やはり、石橋君が元気でいてくれるのが一番だ。……ところで、僕はいつから、石橋君に惹かれていたのだろう……。去年の夏には、すでに好意を寄せていたかも」
誰にも聞こえぬほど小さな声で、独り言を言う高倉。
高倉は、架恋との日々をじっくり思い返していた。
架恋の真面目な勤務態度や、休憩時間に瑞穂らと話す時に見せていた笑顔、さらには業務として草むしりを一緒にした際に、うっかり怪我をした高倉に架恋がサッとハンカチを差し出してくれたことなどを、じっくりと。
だが、「上司と部下」という立場が、高倉の心に強力なブレーキをかけていた。
「部下に対して、そういう思いを抱いてはいけない」と、高倉は強く思っていたので。
誰にも聞こえぬほど小さな声で、独り言を言う高倉。
高倉は、架恋との日々をじっくり思い返していた。
架恋の真面目な勤務態度や、休憩時間に瑞穂らと話す時に見せていた笑顔、さらには業務として草むしりを一緒にした際に、うっかり怪我をした高倉に架恋がサッとハンカチを差し出してくれたことなどを、じっくりと。
だが、「上司と部下」という立場が、高倉の心に強力なブレーキをかけていた。
「部下に対して、そういう思いを抱いてはいけない」と、高倉は強く思っていたので。