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Beautiful Smile~不器用な愛~
第16章 【短編】嘘つきな臆病者
彼と話すきっかけは、単純なことだった。学校に行くとき、彼が寝過ごしそうになっていて、私が起こしたのだ。
「すみません、ありがとうございます」
「お疲れですね。いつも同じ電車なので、おせっかいかなぁとも思ったんですけど、遅刻したらいけないなぁとか」
「ちょっと……昨日はね」
その一件から同じ電車になるたびに話すようになって、女の子の好きなものやお菓子。辛いときに言って欲しい言葉などのアドバイスをしていた。
彼が彼女の話をする度に思う。私のほうが彼女よりいい女の子なのに。私なら彼を泣かせたりしない。傷つけたりしない。わがままで最低なメンヘラ女の何処がいいのか。けれど、そんなことを考える私も最低最悪。
「すみません、ありがとうございます」
「お疲れですね。いつも同じ電車なので、おせっかいかなぁとも思ったんですけど、遅刻したらいけないなぁとか」
「ちょっと……昨日はね」
その一件から同じ電車になるたびに話すようになって、女の子の好きなものやお菓子。辛いときに言って欲しい言葉などのアドバイスをしていた。
彼が彼女の話をする度に思う。私のほうが彼女よりいい女の子なのに。私なら彼を泣かせたりしない。傷つけたりしない。わがままで最低なメンヘラ女の何処がいいのか。けれど、そんなことを考える私も最低最悪。