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Beautiful Smile~不器用な愛~
第17章 【短編】涙夜ーナミダヨルー【GL】
「ねぇ、ねぇ、美紅ちゃん!」
「草川さん!」
私立の女子高校に入学してからも相変わらず、私は人気者だった。だけど、その理由は私が世間でいうお嬢様だからだ。クラスメイトたちの薄汚れた心が見え透いていてうんざりする。
「このブランド知ってるー」
クラスメイトに囲まれて、女子トークが始まるのかと思い、溜め息を吐きかけたその時だった。
「……くだらな」
誰かと群れることもなくいつも一人でいる茶髪の女の子。制服のカーディガンは校則違反であるピンク色。女の子は、読んでいる本を閉じると教室を後にした。この子と友達になりたい。この子なら私を私としてくれる。前々からそんな気がしていた。今日は足が自然とその子を追いかけた――。
「草川さん!」
私立の女子高校に入学してからも相変わらず、私は人気者だった。だけど、その理由は私が世間でいうお嬢様だからだ。クラスメイトたちの薄汚れた心が見え透いていてうんざりする。
「このブランド知ってるー」
クラスメイトに囲まれて、女子トークが始まるのかと思い、溜め息を吐きかけたその時だった。
「……くだらな」
誰かと群れることもなくいつも一人でいる茶髪の女の子。制服のカーディガンは校則違反であるピンク色。女の子は、読んでいる本を閉じると教室を後にした。この子と友達になりたい。この子なら私を私としてくれる。前々からそんな気がしていた。今日は足が自然とその子を追いかけた――。