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Beautiful Smile~不器用な愛~
第16章 【短編】嘘つきな臆病者
良かったんだ。これで良かったんだ。人目も気にせず、その場に座り込んだ。次から次へと地面をポタポタ濡らした。
幸せになんてならなくていいのに。幸せになんかなって欲しくない。でも、幸せになって欲しい。幸せになれて良かったね。
心に宙ぶらりんに浮いたまんまの好きな気持ち。初めて誰かを好きだと思えた。苦しいことだらけだったけれど、初めて好きになれたのが彼みたいないい人で良かった。
好きな気持ちを伝えられた彼女に私は完全に負けたね。彼氏がいるなんて、変に高いプライドで嘘までついて。私は嘘つきな臆病者。
「沙由希(サユキ)大丈夫か?」
目の前に立っていたのは、クラスメイトの男の子。
「ちょっと目にゴミが入っただけだよ。バーカ!」
私達は顔を見合せて笑う。嘘でも強がってもいい。きっとそれがいつか本当になると私は信じているから――。
End.
幸せになんてならなくていいのに。幸せになんかなって欲しくない。でも、幸せになって欲しい。幸せになれて良かったね。
心に宙ぶらりんに浮いたまんまの好きな気持ち。初めて誰かを好きだと思えた。苦しいことだらけだったけれど、初めて好きになれたのが彼みたいないい人で良かった。
好きな気持ちを伝えられた彼女に私は完全に負けたね。彼氏がいるなんて、変に高いプライドで嘘までついて。私は嘘つきな臆病者。
「沙由希(サユキ)大丈夫か?」
目の前に立っていたのは、クラスメイトの男の子。
「ちょっと目にゴミが入っただけだよ。バーカ!」
私達は顔を見合せて笑う。嘘でも強がってもいい。きっとそれがいつか本当になると私は信じているから――。
End.