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口琴
第3章 鬼ヶ島の舘
蕾は、暴れたり喚いたりしても、無駄な相手だと悟り、涙を堪え、静かな口調で冷静に交渉しようとした。

しかし、慈悲の欠片もない鬼畜ペドフィリアに通用する筈もなく、嘲笑を喰らうだけだった。

「フフッ…。今日から楽しい夏休みだよ?今夜はおじちゃんと朝まで楽しいコトをして遊ぼうね?…」

中條は、にやけながら血の滴るようなステーキを口に運ぶ。

中條の言葉に孕む意味を分からない蕾ではない。

…ちがう…。怖くて…痛くて…苦しくて…気持ち悪いアレの事だ…前にこの人が「せっくす」って言ってたアレをされちゃう…。怖いよ…。

あの日の恐怖が、甦る…。

あの日から数日の間、股間の奥に刺さるような異物感が治まらなかった。

我慢していた涙が次々と流れ落ちる…。

目の前のご馳走を見ると、吐き気が襲う。しかし、喉だけが異常に渇いていた。

蕾は、テーブルの上のワイングラスに注がれた水を震える手で取ると、喉を鳴らして一気に飲み干す。

「北川…」

北川と呼ばれたのは、あの初老の男。北川は、中條が合図する前に、蕾のグラスに水を注ぎ足していた。

蕾は、水が注ぎ終わるが早いか、一気に二杯目を飲み干した。

「酒なら、いい飲みっぷりだと言いたいところだが。蕾ちゃん、どうだい?少しは落ち着いたかな?」

白いナプキンで口を拭いながら、中條が蕾の隣の席に近づいてきた。

俯く蕾の顎を持ち、無理矢理上を向かせる。

「見れば見る程美しい…。君の実の父親は、オーストリア人だったそうだね?交通事故とは、気の毒だ…。
私も、オーストリアには商品の買い付けで、何度も行ったことがあるんだよ?ウィーン、ザルツブルク、グラーツ…。それはそれは美しい街だったよ…。
何より美少女が多い国だ。フフフッ…。
父親譲りの翡翠色の瞳…薔薇色の頬…血のように赤い唇…。美しい黒髪は、母親譲りかな?本物の天使のようだ…」

嫌がる蕾に、鼻息を荒げて顔と言わず躰と言わず撫で回す中條。

「でも、もう君の父親は残念ながらあのゲス男だ…。君は、あの男に売られたんだよ?分かるかい?
君はおじちゃんのものになったんだ。おじちゃんが、たっぷりと可愛いがってあげるからね?」

「やめて!私は売ったり買ったりする品物じゃない!パパもおじちゃんもみんな悪い人だわ!警察にタイホしてもらうんだから!」
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