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イカせ屋稼業
第4章 そのよん
『おっほっほ〜♪♪
翔汰おかえり〜〜〜。
甲斐、おつかれぇ!
見て見てー、
フレグランス小瓶可愛いでしょ?』


社員デスクの隣の仕切りスペースにて、
社長がテーブルに広げた物品を見る。

『うわぁ……
透き通った青キレイ……』

小瓶はコロンと転がる。

『持ってみて〜♪
もちやすいわよね?』

『はい。すっごく。』


『キレイに削れるもんですねぇ、
Yoo!さんは…』甲斐も感服の声。




ガラスは焼いて形作る。
熱く柔らかいうちに素早く丸みを着ける。

神業のような仕草なのだろう。


翔汰は芸術に疎い。
以前テレビか何かでガラス細工作家の工房を見た。


『こっちがチョーカーの?』

もう1つ、
小さな線のガラスがある。赤い点描がちりばめてある。
『あれっ?
黒い板は?』


『んー、あれねぇ……
ガラス素材だと欠けちゃうわよね。
別会社に特注したの。
業者がYoo!ちゃんの工房に板パーツを届けて、
Yoo!ちゃんがガラスを埋め込んで同じく工房に納品されたチョーカーに繋げる。
繋ぎパーツも発注しといたわ。

あのヒト器用だし、
自称弟子のスタッフが5人いるの。
全てやってくれるわ。』



社長がウインクする。
カラスの羽のようなつけまつげがバサバサ瞬いている。


バシッと翔汰を叩き、
『アンタこれから売れるわよぉ〜〜〜!』
と笑った……………………………
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