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第7章 そのなな

『はーい、OKでーす！！
予定外に良い画が撮れたよ！』


監督が2人のセクシー俳優を讃えた。



カメラスタッフが『おつかれっしたー』
と撤収していく。



『明帆ちゃん最高だよ！
また次も君で頼むね』
監督は予定外プレイを演出した明帆をベタ褒めしている。


『いいえー、そんなことないですぅ』
明帆は監督に笑みを向ける。



―――――セクシー女優ならば、
男優が〔たたない〕場面には慣れているのだろう。




翔汰は監督から『蒼井くんも良かったよ。
おつかれさん』と肩を叩かれたが………


『ありがとうございます……』


ショックから肩を落としていた。



（―――あ。そうだ…）

マネージャーの車に乗り込む明帆に『みずのさん！』と呼び止める。


『？』
振り向く明帆に駆け寄って頭を下げた。
『今日は申し訳ありませんでした』



明帆は『え、大丈夫ですよ？
よくあるし、慣れてるから！
こちらこそお世話になりましたぁ〜』と朗らかに返して引き上げていく。



よくある、と言われても翔汰には慰めにならなかった…………