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イカせ屋稼業
第11章 そのじゅう
『はー………
目が覚めた………』


ベッドの上で胡座をかいて言う拓矢。


『なははは(笑)
毎朝これで起こそうか』
翔汰は脱ぎ散らかした衣類を集める。


全裸でそうしていると……

『……翔……
その赤いの、何だよ?』


『へ?赤い……?』


『ちょっとこっち来て?』拓矢の目の前に移動する。


『…………これって、』
拓矢の顔が暗く翳る。


『え?何なに?
何かある?』
拓矢は翔汰の背中を見て声が沈んだ。


2階にそのまま備え付けであった鏡の前に走り、
背中を見てみた。

『………はあ??!』

背中……肩甲骨の左下に赤いアザみたいな点が2つある。

キスマークみたいに血のシミになっていた。


『………何だよ?!これ……』
そしてハッと思い当たる。

(まさか、アイツか?)
――そう、昨日初絡みしたばかりのKANAME。


というか、ヤツしか思い当たらない。


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