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イカせ屋稼業
第14章 そのじゅうに
____翌日からは各自〔女優さんとの絡み〕である。


甲斐は『お前たち、喜べ!!
〈被害者レンアイ〉が視聴回数5桁だぞ♪♪』
と弾んだ声。


〈被害者レンアイ〉とは、
この数日間イージー・サトウ撮影により撮っていたサラリーマンと包帯男シリーズのタイトルだ。
甲斐が付けたらしい。


『おおっ!!やっりィ!!』

『うーわ~~~………
俺、包帯もう少しはだけたほうが良かったかも』

ふたりは後部座席にて早速スマホでチェック。



自分たちのsex映像をこうやって見るのもまた勉強のひとつ。


『このくらいがいいんじゃん?
女性視聴者が多いんだし、丸見えはロマンないよ』

『そおか?
もうちょっと淫らでもいいよーな………』


ごちゃごちゃと喋る。 


『昨日の今日で5桁だ。
好発進もいいとこだよ!
これから更に増える。
社長が〈DVD化する〉つってたから………かなりの売上になるよ』



『よっしゃ♪♪』
翔汰がガッツポーズをした。


____それぞれ、
女優さんとの撮影場所に向かう。

甲斐は先に翔汰をホテル街で下ろすと郊外で撮影の拓矢を現場まで連れて行く。



『甲斐…………、
翔汰に内緒にしてほしいんですけど………』
昨夜決心した〔対策〕を甲斐に打ち明けた。

『おお…………まぁ、揺さぶりかけるのはある種良い案だと思うが…………
拓矢、ひとりでKANAMEを相手できるか?』


『出来ると思う。
………つうか、俺だから出来る………』


『そうだな。
同じ立場の人間にしか分からないこともある。
社長のお兄様の片腕の昴【たかし】さんに伝えとくよ?
万が一拓矢に何かあったらいけない。護衛と言うと大袈裟だが、いつでも助太刀出来る位置に居てもらうぞ?』


『すみません、頼みますね』

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