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イカせ屋稼業
第14章 そのじゅうに
『ああ、元気だよ。
見る?リサはこんなに大きくなった』
スマホをスクロールする想。
娘は3歳。
『_____って。
了、悲しいときはそう言いなよ』
不意に想が告げた。
『____は?』
KANAMEは想をジッと見る。
『何かあったんだろ?
久しぶりだからって何も気づかない訳がない。
悲しいなら悲しいって言え?』
想は優しく笑いながら、
KANAMEの髪をくしゃっと握った。
『はは、
初めて会った時と同じ顔してるぞ』
________高梨想と出逢ったとき。
それは、
4年前だ。
ホストをして金を荒稼ぎしていた。
他のホストとよくトラブルになったし、
他店と揉め事なんざ日常茶飯事。
珍しく相手の拳が鳩尾に入ってきて、
KANAMEは路地裏のゴミ桶の横に倒れていた。
寒い時期にシャツとネクタイ、
パンツスーツのみ。
頬を叩かれて目が覚めた。
ジャケットを来たスーツ姿の明らかにサラリーマンの男が、
『飲みなさい、大丈夫か?死んでしまうぞ』と温かいコーヒーをくれた。
それが高梨想だ。
彼は仕事の接待の帰りで、
近所のキャバクラでお偉いさんをもてなした後だと話した。
フラフラで、
血がついていたKANAMEを抱えて近くのファミレスにいき、
店員に濡れたタオルを借り介抱したのだ。
KANAMEは救われた訳じゃなかった。
ただ、珍しいと感じた。
見る?リサはこんなに大きくなった』
スマホをスクロールする想。
娘は3歳。
『_____って。
了、悲しいときはそう言いなよ』
不意に想が告げた。
『____は?』
KANAMEは想をジッと見る。
『何かあったんだろ?
久しぶりだからって何も気づかない訳がない。
悲しいなら悲しいって言え?』
想は優しく笑いながら、
KANAMEの髪をくしゃっと握った。
『はは、
初めて会った時と同じ顔してるぞ』
________高梨想と出逢ったとき。
それは、
4年前だ。
ホストをして金を荒稼ぎしていた。
他のホストとよくトラブルになったし、
他店と揉め事なんざ日常茶飯事。
珍しく相手の拳が鳩尾に入ってきて、
KANAMEは路地裏のゴミ桶の横に倒れていた。
寒い時期にシャツとネクタイ、
パンツスーツのみ。
頬を叩かれて目が覚めた。
ジャケットを来たスーツ姿の明らかにサラリーマンの男が、
『飲みなさい、大丈夫か?死んでしまうぞ』と温かいコーヒーをくれた。
それが高梨想だ。
彼は仕事の接待の帰りで、
近所のキャバクラでお偉いさんをもてなした後だと話した。
フラフラで、
血がついていたKANAMEを抱えて近くのファミレスにいき、
店員に濡れたタオルを借り介抱したのだ。
KANAMEは救われた訳じゃなかった。
ただ、珍しいと感じた。