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イカせ屋稼業
第15章 そのじゅーさん~未来へ~
『えーと、現地ガイドのムビさんは~~~』

甲斐がキョロキョロする。



『目印でしたっけ?』
翔汰が訊くと、
『うん。
三角の旗を持ってるアラビア人らしいんだけど…………』



『あれじゃない?』

拓矢が気づく。


見ると、

小型バスを運転しながらこちらに向かってくる男がいた。


土埃をあげながら、
『甲斐サン、いますか~??』と三角旗を窓から振っている。




甲斐が手を挙げた。



8人が乗り込む。

専用に小型バスをチャーターしたのだ。


鴫ハルコは昨日前乗りし、
現地ホテルで準備をしている。




ムビさんはそのホテルに向かうと言う。




ガダンゴドンと揺れまくる車内。


日本のインフラ整備のクオリティが良く分かる。




ムビさんは黒い口髭をたっぷり生やした明るい人だ。

日本語もカタコトは大丈夫らしく、

『テレビで観たよ!
イートたけし、スバラシイアーティストだね』
と言う。



ビートな、と翔汰は内心つっこんだ。



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