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君をこんなに愛してる
第9章 白い世界の中で

「降ろして…っ」

「──ッ」

身体をひねって、彼の腕から逃れようとする。


暴れるわたしを支えきれなくなって、ついに彼はバランスを崩した。


私たちは二人して、横のベッド──布団の上に倒れる。



「──…!!」

「…っ…栞…」


まるでドラマのワンシーンだ。

仰向けに倒れたわたしの上に彼が被さっていた。





......




「──…何故ですか?」


「……」


「昨夜はあれほど、愛の言葉をくれたのに」


「…貴方にじゃない…、わたしは、絢人さんに言ったの…!!」


「…だが君を抱いていたのは僕です」


「いやっ、そんなの聞きたくない!…やめて…」



昨夜あんなに甘く交わった相手が、別人だったなんて…そんなこと、聞くのさえ嫌だった。


わたしは耳をふさいだ。




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