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君をこんなに愛してる
第10章 それでも君を……
そして八年前。
ハンバーガーもゲームセンターも未経験の僕は、非常識だと叱咤された。
怒る君を前に、驚きと戸惑いを隠せなかった。
その後、生まれて始めて、親に内緒でハンバーガーを買い食いして──
ゲームセンターでプリクラを撮ることに。
落書きなんてどうすればいいのか
右も左もわからない僕の隣で、君はただ楽しそうに笑う。
何も面白いことはしていないけれど
君はくったくのない顔で、普段は見せない笑顔を向けてきた──。
「──…それだけで単純な僕は恋に落ちました」
「……!」
「確かにこれ等は全て偽りの記憶。……それでも、忘れることはできません」
わたしを抱き締める片手が、そっと頭に添えられた。
自分の胸に押し付けるように
貴方はわたしを強く抱いた。