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君をこんなに愛してる
第10章 それでも君を……
もう十分だった。
貴方の想いを感じるには十分すぎる力強さだった。
「…あの、ひとつだけ…教えてほしいの」
貴方の胸に包まれてこもった声しかでないけれど…
わたしは今までとは違う落ち着いた声で問いかけた。
「……何、ですか?」
「貴方は絢人さんを…恨んでる…?」
うわべの笑顔でとりつくろわずに
本心を求めてわたしは聞いた。
少し驚いたのだろう。貴方はわたしをゆっくりと離して、覗き混むように顔を見てきた。
続けて彼の視線は机の上に移る。と
…そこに置かれたアルバムが二冊。
貴方はフッと笑みを溢した。