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君をこんなに愛してる
第11章 Epilogue
しかし…結局
僕には、彼の身体を使うことはできそうにない。
いずれ彼のような存在は、ありふれた物になるだろう。
けれど僕には越えられない壁です。
命を作り出しておきながら、必要な時に終わらせるだなんて…正常だとは思えない。
君には本当に申し訳ないと思っている。
僕は生きることを諦めて、自分の運命を受け入れようと思います。
もし僕が死んだなら、両親は彼を代用品ではなく、貴峰家の跡取りとして育てるでしょう。
それがいい。
彼を外の世界に連れ出して欲しい。
罪は、僕たち親子にある。
だからせめてこれからは…彼には彼らしく、ひとりの人間として生きて欲しいと願います。
僕はもう幸せに生きた。
十分とまでは言えないけれど、その幸せは栞…君のお陰です。
ただ…───