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君をこんなに愛してる
第11章 Epilogue
ただ…
それでも僕は、君を愛していたかった。
できることなら健康な身体で、胸をはって、君を支え続けていけるような…
そんな男になりたかった。
死ぬことは怖くない。
ただ未練があるとすれば、君のこと。
君への愛を、多くの約束を果たせないまま、楽な世界へ行こうとしている自分自身が許せない。
そんな僕は先日──
彼に向けてとても残酷な頼み事を手紙に書きました。
『 僕が死んだなら、その後に…
一度だけで構わない。《 貴峰 絢人 》として、栞に会ってきてもらえないだろうか 』
───…と。
彼はそれを承諾してくれるでしょう。
現に今、君がこれを読んでいるなら
彼がその頼みを聞いてくれたということです。