この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君をこんなに愛してる
第3章 奇跡
“ 何を笑っているのかしら…? ”
「奥様…?」
「聞くのよ栞さん、あの子は戻ってきたの」
「──…あの子、って」
言葉を呑み込めないわたしに
奥様が頷きながら話を続けた。
「昨日、病院での検査が終わったところ」
「──…!」
「これで安心して、栞さんも連れていけるわ」
「連れていける…?」
「あの子のところよ」
“ ああ……、神さま ”
わたしは奥様に手を引かれて、ベランダから部屋に戻った。
そこに残されたのは青い薔薇──
花言葉は『 奇跡 』と…
そして『 神の祝福 』。