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君をこんなに愛してる
第5章 初めてのデート
《 今の絢人さん 》は、《 今までの絢人さん 》に比べて甘い言葉が多い。
わたしと恋人である、という事実が、彼に愛を囁く勇気を与えているらしかった。
もともと恥ずかしいからと言葉に出してくれない人だったから、これは嬉しい変化だった。
わたしは本棚を整理したり、棚のホコリを取った後で、最後にベッドのシーツを取り替えた。
掃除機をかけたいが、絢人さんがいるのでうるさくはできない。
「ねぇ、栞」
「なんですか?」
「その仕事はいつ終わるんですか?」
「お仕事ですか?そうですね…。水撒きはすんでいるし、昼食の片付けもお部屋の掃除ももう少しで終わりです。午後からは休みをもらっていますから」
使用済みのシーツをたたみながら、わたしは絢人さんの質問に答えていた。
もしかして…
「それなら午後、僕と街に出掛けませんか?」
やっぱりデートのお誘い!
「はい!行きたいです」
「よかった、じゃあ…約束ですよ」
「…♪」
わたしは素直に喜んだ。