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君をこんなに愛してる
第5章 初めてのデート
「怒る君に、当時の僕はすごく戸惑いました」
「おどおどしてたもの」
「それまでの栞の印象は、花を愛でる無口でしとやかなお嬢さんでしたからね。…そんな君にハンバーガーの美味しさを熱弁されるなんて」
「べっ…// べつに、ハンバーガーが好きな訳じゃないのよ。一度くらい食べたらって提案しただけ」
ハンバーガー好きな女子だなんて
あまり名誉なことではない。
あの日は結局、二人でハンバーガーを食べて、ゲームセンターでプリクラを撮った。
いま思えば、使用人のくせに大胆な事をしたな。
“ あっ、そうだ ”
「久しぶりに絢人さんと一緒にジャンクフード食べてみたいなぁ。あそこ、ちょうどホットドッグ売っているし」
「はいはい…、パンケーキを食べてすぐですから、夜になったらにしましょうね」
絢人さんも、懐かしい思い出に嬉しさを隠せないようだった。