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君をこんなに愛してる
第7章 目を覚ませば
コポ..コポ..
「服を着たらこれ……栞の好きなココアを入れたところですから、飲んで下さいね」
「この匂い…ココアだったんだ」
目をこすったわたしが絢人さんの手元に視線を移すと、彼は意味ありげに含み笑う。
「…?」
「──…いや、実は栞の寝顔があまりにも気持ち良さげで起こすにもなかなか起こせず…。こうすれば大好きなココアの匂いで目を覚ますかと目論んだけれど」
「え……//」
「成功してなによりです」
策士──!
絢人さん、貴方は天才ですか。
“ というかわたしってば単純だなぁ ”
トホホ…と気を落としていると、マグカップ片手に絢人さんが近付いてきた。
「どうぞ」
「いただきます」
普通なら朝は珈琲なのだろう。
でもわたしは珈琲があまり好きじゃない。