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君をこんなに愛してる
第7章 目を覚ませば
【 こうして貴方に手紙を書くのは初めてですね。】
季節の挨拶も…何も無しに
その手紙は始まっていた。
【 貴方の耳に入っているのかはわかりませんが、
私は先日に日本を発ちました。】
「…絢人さん…?」
そこは、わたしがよく知る絢人さんの綺麗な文字で埋められていた。
初めの2文だけを読んで、早くも頭が真っ白になってしまう。
【 この手紙が上手く貴方の元に届けられることを願っています。】
続く文面
内容がなかなか頭に入ってこない。
わたしは長い文章の、一番最後まで読み飛ばした。
【 貴方は私を恨んでいるでしょう。
それを承知で頼みがあるのです。】
【 もし私の身に何かあったなら…その時は、たった一度でいい。栞に会ってもらえないだろうか。
──…貴峰 絢人として。】
貴峰 絢人として───
......
「──…栞」
「…っ」
その時、背後から