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君をこんなに愛してる
第7章 目を覚ませば
背後から呼び掛けられて振り向くと
扉の前に《 貴方 》がいた。
「君が持っているその手紙は……?」
貴方はとても悲しい目をして立っていた。
「読んだのですか」
「これって…」
これはいったいどういうことなの?
《 ──…貴峰 絢人として、栞に会って欲しい 》
「栞…、僕は」
「あ、貴方は……」
「僕は君を愛している」
「──…!!」
数分前のわたしなら、心の底からときめいたであろう彼の言葉も
今となっては……
「…っ…貴方は誰?」
強い嫌悪を、抱くしかなかった──。