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君をこんなに愛してる
第7章 目を覚ませば
「絢人さんじゃないの…!?」
自分の口から出た言葉が既に信じられない。
できることなら、すぐに否定して欲しい。
可笑しな事を言うなと笑いながら、わたしの誤解をといて欲しい。
なのに……
どうしてそんなに悲しい顔をするの?
「絢人さんじゃないなら、いったい…っ 誰」
その顔も、声も、喋り方も、性格も、ほんの些細な仕草だって、絢人さんそのものなのに。
「どうして黙るの?」
「……」
「この手紙はっ─、ねぇ、…どういう意味なの!?」
まるっきり同じなのに
別人な筈がないのに
「ちょッ…わたし、混乱、して」
まるっきり同じ
そうよ
ここ数年の…記憶が無い
それだけを除けば──。