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君をこんなに愛してる
第7章 目を覚ませば
「僕の話を…」
「こっちに来ないで!」
「──…栞」
扉の前にいた彼がわたしの方に近付いてきたので
わたしは悲鳴に近い声をあげて、持っていた手紙を咄嗟に投げつけていた。
ぶつかる前に勢いを失って
はらはらと床に落ちていく便箋──。
「……ぁ」
「…悲しいですね」
ふっと目を細め、切ない微笑みを浮かべられる。
それでも彼はこちらに目を向け直し、今度はゆっくり距離を縮め始めた。
「……っ」
わたしは身の危険すらも感じて…蒼白となって後ずさる。
そして
──ガタッ!
“ あ──…ッ ”
後ろを見ていなかったせいで
ベッドに足をぶつけてバランスを崩した。
グラッ…
「危ない!」