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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第5章 第二話・其の弐

お彩が小巻にはない優しさや他人を労る気持ちを持つことは念頭になく、ただ男たちから熱い視線を向けられることにのみ嫉妬する浅はかさであった。
言うならば、小巻は所詮、見かけだけの美しさしかなく、あでやかに咲き誇ってはいるけれど、作り物の匂いのない花のようなものだ。それにひきかえ、お彩は野辺にひっそりと花開く一輪の花にも似て、たおやかで、清楚、頼りなげな風情が男心を惹きつける。守ってやりたいという男の本能をかき立てるのだ。
お彩は小巻に引けを取らぬ、いや、それ以上の美少女であるのに、派手やかさよりも大人しやかさを感じる美貌であった。
要するに、小巻はお彩に妬心を抱いていたのである。もし、お彩を犯人だと考えるのであれば、同様に「花がすみ」に来る客だって犯人である可能性は否定できない。
言うならば、小巻は所詮、見かけだけの美しさしかなく、あでやかに咲き誇ってはいるけれど、作り物の匂いのない花のようなものだ。それにひきかえ、お彩は野辺にひっそりと花開く一輪の花にも似て、たおやかで、清楚、頼りなげな風情が男心を惹きつける。守ってやりたいという男の本能をかき立てるのだ。
お彩は小巻に引けを取らぬ、いや、それ以上の美少女であるのに、派手やかさよりも大人しやかさを感じる美貌であった。
要するに、小巻はお彩に妬心を抱いていたのである。もし、お彩を犯人だと考えるのであれば、同様に「花がすみ」に来る客だって犯人である可能性は否定できない。

