この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第5章 第二話・其の弐

それに外部から誰かが侵入してきたとも考えられなかった。それならば、この店の中にいる人間が犯人だと考えるのがいちばん自然なんじゃないかしら? あなたは何らかのきっかけでうちの店の売上金がここにあると知っていた―、いえ、目星をつけていたんじゃなくて?」
あまりにも短絡的な考えに、お彩は呆れるというより背筋が寒くなった。この女はお彩憎しのあまり、すべての罪をお彩一人に着せようとしているのだ!
だが、なにゆえ、この女に我が身がここまで嫌われるのか、お彩には判らない。それが小巻の妬みからくる憎しみだということなど思いも及ばなかった。
三年前、嫁にゆくまでは小巻が「花がすみ」の看板娘であった。なのに、今ではお彩が看板娘で、お彩は当時の小巻以上に人気がある。
あまりにも短絡的な考えに、お彩は呆れるというより背筋が寒くなった。この女はお彩憎しのあまり、すべての罪をお彩一人に着せようとしているのだ!
だが、なにゆえ、この女に我が身がここまで嫌われるのか、お彩には判らない。それが小巻の妬みからくる憎しみだということなど思いも及ばなかった。
三年前、嫁にゆくまでは小巻が「花がすみ」の看板娘であった。なのに、今ではお彩が看板娘で、お彩は当時の小巻以上に人気がある。

