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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第7章 第三話 【盈月~満ちてゆく月~】 其の壱

「もう、あの事は済んだことさ。お縞さんはお彩の血の繋がった伯母さんになるんだ。あの女(ひと)がお彩のゆく末を案じていたとしても、それは当たり前のことだ。俺はお縞さんがお彩を連れていこうとしたことも何もかも、ちっとも悪くは思っちゃいねえよ。あの女はあの女なりにお彩のことを考えていてくれてたんだと感謝してるくらいだ」
「あんたにそう言って貰えたら、あいつも歓ぶと思うよ」
対する男の声。更に伊八の声が続いた。
「もう良いじゃねえか、彦七さん。結局、あの事件の後、お縞さんはあんたのところに戻って、あんたら夫婦も元の鞘に収まった。俺たちもずっと実の親子として穏やかにやってこられたんだ。今更、昔の話を蒸し返しても意味がないと思うぜ」
「あんたにそう言って貰えたら、あいつも歓ぶと思うよ」
対する男の声。更に伊八の声が続いた。
「もう良いじゃねえか、彦七さん。結局、あの事件の後、お縞さんはあんたのところに戻って、あんたら夫婦も元の鞘に収まった。俺たちもずっと実の親子として穏やかにやってこられたんだ。今更、昔の話を蒸し返しても意味がないと思うぜ」

