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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第14章 気持ちのすれ違い

「ここだよ。」
私の家は2階建てアパートの2階。
海音の住んでいるマンションよりも、築年数は古いし、広くないのでちょっと恥ずかしい。
「おじゃまします!」
「どうぞ。」
2Kの間取りなので、そんなに広くないのだけど、荷物があまりないせいか
「2Kでも、広い感じするね。」
と海音が言う。
「うん。1人暮らしだし、これくらいで十分。」
「それにしても、部屋可愛いんやね。もっとシンプルな感じなのかと思った。」
「イメージと違うでしょ。」
「意外だったけど、可愛いのもいいね!」
キッチンでコーヒーをいれていると、海音が後ろから、ギュッと抱き締めてきた。
「渚、俺と会えなくて寂しかった?」
海音の手の上に自分の手を重ねて
「うん、すごく寂しかったし、会いたかったよ…。」
涙声でそう言った。
「俺も会いたかったよ。」
そう言って海音が、私のうなじにキスをした。
「この前の事で、俺の事嫌になった?」
海音の不安そうな声が聞こえた。
「嫌いになんてなれるわけない。」
私がそう言うと
「渚は、俺のどこがいいの?」
と聞いてきた。
「恥ずかしいから、このまま聞いて。1番は一目惚れ。海音の雰囲気に惹かれて、そこから気になり出したの。自分の名前が好きって言ってる海音が、すごく印象的でその後は普段クールなのに、酔うと強引なとことか、優しいとことか。今は、いろんな海音が好きだよ。」
バーッと早口で言っちゃったけど、やっぱり恥ずかしい…。

