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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第14章 気持ちのすれ違い

「ありがとう!ずっとどこが好きなんだろう?って思ってたから、聞けて嬉しいよ。」
海音が私をギュッと抱き締める。
「俺もね、離れてる間すごく渚に会いたかったけど、またイライラしちゃって、渚に嫌な思いさせちゃうなら、会わない方がいいのかな?って思って、連絡出来なかった。」
「うん。」
「会わない間に浮気とかしてない?」
「してないよー!海音より素敵な人なんて見つからないよー!」
そう言った瞬間、体を反対向きにされて、海音に見つめられる。
「渚、そういうの嬉しいけどズルイ。可愛いすぎる。」
「だって海音の事、すごく好きなんだもん。」
海音が照れながらクスッと笑う。
「渚ってすごく一途なんやね。こんな真っ直ぐ気持ち伝えられた事ないから、正直ビックリしたけど、いいもんやね。」
「海音の負担にならないようにするから、これからも側にいさせて。」
海音の腰に腕を回してギュッとする。
海音が私の頭に顎を乗せて
「俺の方が渚の負担になると思うけど、それでも大丈夫?」
「うん!」
「この前みたいな事、言う事もあるかもだけど平気?」
「うん!」
「俺のになるなら、渚が他に好きな奴出来たって言っても絶対、離さないけどいい?」
「私だって海音が別れたいって言っても、別れてあげない。」
顔を上げて海音と2人、フフッと笑った。
ふと瞳と瞳が合うと、どちらからともなく、お互いの唇を重ねる。
それはいつもより、優しい優しいキスだった。

