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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第4章 カイさんの事

そういえば、さっきから気になる事が…。


「カイさんは、関西出身なんですか?」

カイさんの話す言葉は、たまにイントネーションが違う。

たまに混じる関西弁のイントネーション。


「そう!関西。転勤で5年前にこっちに来たんだよ。」

私は昔から、関西弁が好きだった。

たまに混じる関西弁は、カイさんの雰囲気とよく合った優しい口調の関西弁。

それが余計に、彼を魅力的にさせている気がする。


「私、大阪大好きでよく行くんですよ。」

思わぬとこで大阪の話が出来て、少しはしゃいでしまう。

「…そうなんや…。」


かすかに聞こえた、カイさんの静かな声。


不思議に思い顔を上げると、カイさんが私を優しい瞳で見つめていた。

カイさんの細くて長い指が、私の髪をゆっくり撫でる。


えっ!?


突然すぎるカイさんの行動。

ビックリして喋れない。

覗き込むように、私の瞳をジッと見つめる。

顔の距離がすごく近い。


ドキドキ…。


しばらくすると、カイさんがクスッと笑って言った。

「そろそろ帰るよ。またね!おやすみなさい。」

私の頭をポンポンとたたく。

希にお金を払うと、いつものように私に優しく微笑んで、カイさんは帰っていった。
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