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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第16章 大阪旅行☆海音の関西弁
「…ごめん…。考えた事なかった。急にはわからないかな…。」
「…そやな。簡単に言える事ではないわな。」
………………。
2人の間にしばし沈黙が流れた。
「渚…。」
「ん…?」
「今すぐじゃなくてもええから、そういう事も少しだけ考えておいて…。」
「うん…。」
私の返事を聞いて海音が抱き締める腕に、より一層力を込めた。
「2人にとってこの先絶対に、必要になる事やから。」
「そうだね。」
抱き締める海音の腕に、私も手を重ねた。
「これから先、どうなるかわからんけど、渚と別れるつもりはないから。」
「うん。私も別れたくないよ。」
そう言った私の顎を掴み、後ろに向かせると、海音が優しくキスをした。
「さてと、お風呂でも入ってマッタリしよか。」
唇を離した海音に髪をクシャクシャっとされる。
「今日は風呂狭いから、先にシャワーあびてくる。」
そう言って海音は、バスルームへと入っていった。
もし、その時が来たら私はどうするのだろうか。
海音との未来。
幸せになれる選択を私はちゃんと出来るだろうか。
1人残された部屋で、私はそんな事を考えていた。