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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第17章 突然の異動辞令

「2つ目は、渚が俺と一緒に京都に行く事。これは渚にとっては負担が大きい。今の生活を全部捨てなきゃならないから。勿論、俺と行くなら無責任な事はしたくない。ちゃんと結婚も考えてる。」
海音が、私の頬を触り私を見つめながら話を続ける。
「ただ、俺との結婚は負担が大きい。俺の会社は全国にあるから、これからも転勤はある。一緒になれば渚もいろんな場所に引越ばかりになる。しかも俺は最後は神戸に移住するつもりだ。まだ出逢って半年の渚に、こんな大きな決断をさせたくない。ってのが俺の本心。」
私の事を見つめる海音の瞳が、優しく揺れる。
「でも、渚がどっちを選んでも、俺はいつか渚を連れていくつもりだから。今すぐに付いて行くっていうなら、出逢ってからの期間とか関係なく全力で、渚を愛していくつもりだよ。」

