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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第18章 海音の送別会

お酒が進み、皆が海音にプレゼントを渡し始めたので、私も作ったアルバムを海音に渡す。
「海音、これ作ったんだ。開けて見てみて。」
包装した袋を開けて出てきたアルバムを見て、海音が嬉しそうな笑顔を見せる。
「すごいね、これ!渚が作ってくれたの?」
「うん。今週何日もSUN通って作ったんだよ。」
アルバムを捲りながら海音が頷く。
「今ってなかなかこうして写真にしたりしないし、何よりこういう機会がないと、人の字って見る事もないし、こういうの有難いね。」
海音が嬉しそうに1ページ1ページ大事に見てくれる。
「ほんとに嬉しいよ。ありがとうね。大事にするよ。」
そう言って、私に微笑んだ海音の瞳が潤んでいた。
“喜んでくれて良かった…。”
海音が丁寧にアルバムを鞄にしまうと、お客さん達でカラオケを始めた。
海音がいつも歌っている曲を、皆でデンモクに入れる。

