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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第18章 海音の送別会
「渚アルバム作るのに、随分通ってくれたんやね。」
「そうだね。ここんとこ連日、仕事帰りに来てたよ。」
「有難いなっ…。」
「そうだね…。」
しばらく海音と希は、話していたようで、いつの間にか時間は朝方になっていた。
「こんな時間まで、ごめんね。」
海音が希に謝る。
「大丈夫だよ。とりあえず、渚も連れて帰ってね。」
「そやね。渚、起きて。」
海音が私の肩を揺らす。
「んっ…起きてるよ。」
「明日は休みなの?」
海音が優しく聞く。
「うん…。」
「じゃ、昼頃まで家でゆっくり寝てな。」
「うん…。」
そう言って海音は、私の手をとり立ち上がった。
希がいつものように、店の前で見送ってくれる。
「カイ!またね!」
そう言って手を振る希は、どこか寂しそうだった。