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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第19章 神奈川ラストデート☆江ノ島
少し奥に入った場所にある恋人の丘。
そこにある龍恋の鐘を鳴らし、その後フェンスに名前の書いた南京錠をつけると、2人は永久に離れないと言われている。
海音にその話をすると
「それはカップルじゃないとできないしね。やろうか!」
2人で鐘を鳴らそうとすると、海音が
「渚、いつまでも一緒だよ。」
と優しく微笑む。
「うん。一緒だよ。」
そう言って鐘を鳴らした。
お互いに見つめあって、何だか恥ずかしくなってしまった。
『海音☆渚』
海音が名前を書いた南京錠を見て
「まさか30歳を越えて、こんな高校生みたいな青春ぽい事するとは思わなかったよ。」
と照れながら呟く。
「なんか名前書くのって恥ずかしいね。」
私も海音を見上げて、照れながら笑った。
「でも、いいもんやね。」
海音が南京錠をフェンスに付けながら、何か思い出したように言う。
「そういえばさ、俺達知り合って、1年もたってないのに、2人が幸せになる願掛け3箇所でやってるんやね。何か凄くない?」
「うん、凄いよね!」
「これは絶対に離れられないな。」
「うん…離れないよ。」
ちょっと潤んできてしまって、下を向いた私に海音が静かに言う。
「渚、左手出して。」
私が素直に左手を出すと、海音はニコッと笑ってポケットから箱を出した。