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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第5章 カイさんの誕生日
「もし良かったら、カイさんの誕生日、ここでお祝いさせてください。」
えっ!?と驚いた表情をしたカイさん。
でもそれは一瞬で、カイさんの目尻がクニャッと下がる。
カイさんが、また前みたいに、私の瞳を見つめながら微笑む。
優しい瞳のカイさんに胸が高鳴る。
「ほんまに?嬉しいなぁ。」
そう言って、私の頭をポンポンとした。
そうやって、たまに見せるカイさんの甘い動作に、私はいつも、惑わされる。
“またカイさんに、キュンとしてしまう…。まだ逢って間もないのに、カイさんが好き…。”
会うたび会うたび、思いが募る自分がいた。
カイさんが帰った後、希に誕生日の事を伝えると
「いいねー!皆でお祝いしよう!それより渚、最近カイと仲良しだね。」
希が冷やかすように、ニヤニヤしながら、私の腕をつついた。
「カイさんと飲むのが、楽しいだけだよ。」
私は照れ臭いのを、隠しながら答えた。
“カイさんの誕生日…。来月楽しみだなぁ。”