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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第19章 神奈川ラストデート☆江ノ島
リゾットを食べた海音が、満面の笑みを私に向ける。
無言ですごい頷いてる海音を見て、何だか笑いが込み上げてくる。
口の中の物を飲み込むと海音がやや興奮気味に言う。
「これ、すごい美味しいね。チーズが濃厚!美味しい!!」
「でしょ?前に食べて私も感動したんだぁ!海音はリゾット好きだから、絶対気に入ると思った。」
「うんうん!今まで食べたリゾットの中で1番かも。しかもワインと合うし!」
「スープパスタも美味しいよ!パスタなくなったら、バケット頼んで残りのスープで食べると、最高なんだよー。」
「あぁ、それは考えただけでも旨いわっ。」
そんな感じで、私達はイタリアン料理と、赤ワインを満喫した。
全部食べ終わる頃には、夕陽に染まるオーシャンビューが一面に広がっていた。
「綺麗やなぁー…。」
そう言う海音の黒い髪が、風に揺れる。
少し切なそうに夕陽に染まる海を眺める海音の瞳が、キラキラと揺れていた。
「この空も海も関西まで繋がってるんやな…。」
そう言って海音が私に微笑んだ。