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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第6章 お泊まりは突然に
「そろそろ帰ろうかな。」
カイさんが立ち上がった。
「じゃっ、私も。」
つられて私も立ち上がる。
こうして珍しくカイさんと、2人でお店を出る事になった。
希がニヤニヤしながら
「またねー!」
私達に手を振って、店の中へと入っていった。
カイさんと並んで、信号が変わるのを待つ。
“まだ帰りたくない。”
「カイさん、もう少しどこかで飲みませんか?」
いつの間にか、そう言っていた。
「いいよ。じゃ、少し歩くけど、もう一軒行こうか。」
カイさんは、あっさりとOKしてくれた。
信号がかわり、カイさんの横を歩く。
酔っているのか、少しフラフラ歩くカイさん。
しばらく歩いていると、カイさんが私の手をそっと握った。
「恋人繋ぎっ!」
カイさんが嬉しそうに指と指を絡めて握る。
“ドキドキするっ。”
急激に酔いが覚めてきた。
一方のカイさんは、逆にテンションが上がっている。
手を繋いだまま歩いていると、急にカイさんが
「ナギちゃん…」
私の顔を覗き込む。
そして…
「俺とキスしたい?」
…そう言った。