この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第10章 希サプライズ☆ドキドキのテニスイベント
渋々、コンビニに入ると、窓際の雑誌コーナーで、雑誌を見ていた男性がこちらを見た。
………!!!!!
や!やられた!!
あれ?っといった感じで、その人は私を見ると、いつもの優しい笑顔で微笑む。
「ナギちゃんも、一緒だったんやね。」
そう、そこにはカイさんがいた。
希はあの時“このメンバーで”と言った。
あの時カイさんは、いなかったはずだ。
私は、すっかり希の策略にはまったのだ。
「今日は、お休みなんですか?」
「さっきまで仕事で、夜勤明けってやつやね。」
「それでテニス!お疲れ様です。」
私がそう言うとカイさんは、優しい瞳をさらに細めて
「希ちゃんにLINEで、強制参加で!って言われたんだよ。鬼だよね。」
と笑った。
「確かに鬼ですね。」
と私も笑うと、2人で顔を見合せて笑った。
久々にカイさんと、こうやって話せたのは嬉しい。
希に少し感謝した。
でも、この後も希に色々と仕掛けられるとは、思わなかった…。