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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第13章 誕プレデート☆横浜
もうすぐ私達がゴンドラに乗る順番になると、急に海音がゴンドラを指差して、大きな声で私を呼ぶ。
「渚!顔上げて見てみて!ゴンドラ!」
その声に顔を上げて、向かってくるゴンドラを見ると、あと3つ向こうのゴンドラが紫色だった。
前にいるのは、あと2組!
という事は…!!
「俺ら、紫色やね。」
海音が満面の笑顔で私に言った。
私達の前に着いたゴンドラは、幸せになれるというジンクスの紫色だった。
「ほんまに、紫色あったんやね。ビックリしたわ!しかも乗れたし。」
隣りに座った海音が、まだ興奮覚めやらぬ感じで言った。
「まさか乗れるとは、思わなかったね。」
私もさっきから、ドキドキが止まらない。
徐々に上がりだしたゴンドラから外を見ると、1面に最高の夜景が広がっている。
宝石みたいにキラキラ光る綺麗な夜景。
こんな夜景を海音と見れた事が、本当に嬉しい。
「海音、今日はありがとうね。すごく幸せな誕生日プレゼントになったよ。」
私がそう言うと、海音は私の腰に腕を回し、自分の方に引き寄せる。
「まだ1日終わってないよ。…渚、もうすぐ頂上だよ。」
「ほんとだぁ!すごい高いね!」
そうはしゃいだ私の頬に海音の手が触れた。