この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
その恋を残して
第8章 ……終わっちゃった、ね

 布団に横になると、すぐに俺は睡魔に襲われていた。考えてみれば、昨夜は一睡もしていない。心配に及ばず、邪な気持ちなど顕れてはいない。

「松名くん――寝ましたか?」

 眠りに落ちようちした時、蒼空が声をかけた。逆に一日以上眠り続けて、蒼空は眠れないのかもしれない。

「ん……」

 俺が床から見上げると、蒼空はベッドの端から顔を覗かせた。少しドキリとして、眠気が飛んだ俺に、蒼空はそっと手を伸ばしている。

「……」

 黙ったまま、俺はその手――その指に自分の指を絡ませる。高まる鼓動を心地よく感じながら、俺たちは暫くの間、そうしていた。

「松名くん――」

「なに――?」

「明日、怜未が起きてきたら……怜未と仲良くしてくださいね」

「蒼空――」

「私は、もう大丈夫――私の話を聞いて、それでも松名くんは好きだと言ってくれました。だから、もう――」

「――?」

 蒼空は、握っていた俺の手を放した。

「ずっと、握っていたいけど……怜未が気にすると、いけませんから」

「…………」

 そう話した後、程無く。俺たちは、眠りの中へと入ってゆく。

/184ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ