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その恋を残して
第8章 ……終わっちゃった、ね

    ※    ※


 沢渡さんは、俺の寝床を蒼空のベッドの横に用意してくれた。

「…………」

 果たしていいのか――? その光景を目の当たりにし、流石に俺は閉口する。まあ、蒼空に一晩、付き添うのというのだから、こういう状態になるのだろうが……。

「それでは、松名さま――くれぐれも、その――」

 俺は沢渡さんが、何を言おうとしているか理解する。

「わ……わかっています」

 慌てて答えると――

「失礼――では、おやすみなさいませ」

 沢渡さんは、部屋を後にする。

 部屋には俺と蒼空の二人だけ……。

「じゃ、じゃあ……寝よっか」

「はい……」

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