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その恋を残して
第8章 ……終わっちゃった、ね
「アハハ――起きた起きた!」
そう笑ったのは間違いなく――
「怜未!」
――なのである。
もう既に、朝だった。
「ところで、松名くん――」
「な、なに?」
「どうして、私の隣で寝ているのかなぁ?」
「あ、いや――こ、これには深い事情があって……仕方なく、というか」
慌てる俺を見て、怜未はニッと笑う。
「冗談だよ。蒼空から聞いてる」
そうだよな。何にせよ、怜未が元気でここに居ることに、俺はホッとしていた。
「今日は、いい天気だね」
怜未がカーテンを勢いよく開くと、眩しい朝日が俺を照りつけた。
「だからさ――デートしよ!」
「へ――?」
それを聞いて、俺の眠気が一気に覚めていた。