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秘密の恋人
第18章 男ノ選択
「正確にはいつから始まったのか、私は全く知らないんだが、その後妻は不倫を始め、夜家を空けるようになった。私が休みで家にいる時には、ごく普通の主婦を演じていて、私は疑いもしなかった。」

義隆さんは言葉を切って溜め息をつく。

「私が、事実を知ったのは、隆行が、小学校5年の時だ。いきなり警察から呼び出しがかかってね。隆行が万引きで捕まったと。しかも初犯じゃない。スーパーで、何度も惣菜や弁当を盗んでいたらしい。それでも、万引きは現行犯でないと逮捕できない。捕まったのも初めてではなかったようだが、盗ったものが弁当で、腹を空かせた子供だ、というところで、店側も2度ほど店長からの注意で見逃してくれていたようだ。だが3回目ともなると放置もできず、と言われた。ただ、小学生の万引きは、大抵遊びやスリル目的で、お菓子とか文房具がほとんどらしいんだけど、隆行は純粋に腹を空かして、弁当を盗っていたから、これは家庭に問題があるはずだと、店長は思ったそうだ。すぐにネグレクトを疑ったと言っていたよ。児相と警察と迷って、先ずは万引きという事実があるから、警察にしよう、でも親ともしっかり話そうと、そこまで思ってくれたらしい。後から、店長に、僕にも同い年の子供が居るから、と言われて。恥ずかしさと申し訳なさで言葉も出なかったよ。」

義隆さんは当時を思い出したのか、軽く鼻をすすった。私は、一旦席を立ってコーヒーを淹れに行く。

私と暮らしはじめてから、義隆さんはインスタントコーヒーは飲み飽きた、と言うので、ドリップコーヒーを淹れるようになった。

お湯を落としている間もいい香りが広がって、癒やされるし、飲んでも美味しいから、私もドリップコーヒーの方が好き。

今は、義隆さんが好きなコーヒー店の豆を300グラムずつ挽いてもらって買うようにしている。1人分のスプーン1杯でだいたい9グラムくらい使うみたいで、それを2人で毎日飲むから、だいたい15回分くらい。2週間に1度くらいの割合で買いに行く。
私がコーヒーを持ってソファに戻ると、義隆さんは嬉しそうに微笑んでコーヒーをひと口飲む。
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