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秘密の恋人
第22章 終章 2人ノカタチ
ある日の夕食時、義隆さんが、
「菜摘とのこと、そろそろ公表しないといけないかも知れないな…」
と言い出した。
「え?どうして?」
「…そろそろ社員等級の格上げの時期だからね。前回の格上げの時はまだ一緒に住んでなかったから別に問題はなかったけど。」
そうか…一般社員も、勤続年数や業績に応じて等級があって、それは収入に繋がるものだ。勿論等級が上がれば責任というか、求められるものも多くはなるけど。
評価する側と評価される側が血縁や婚姻関係があるのはやっぱり良くないものらしい。
「皆の前で発表するの…?」
「いや、別に。ただ、菜摘の直属の山根くんと板倉さんには言わないといけないだろうなぁ…もうすぐ私の異動もあるだろうから、菜摘だけそれまで少し待ってくれと言わないといけないかな。私がそんな事言い出したらやっぱり何でってなるだろう。」
「義隆さん異動するの?」
「管理職は定期的に異動するよ。直接実務に携わるワケじゃないから、どこに行ったってやる事はさほど変わらないさ。等級評価にしたって、私は別に依怙贔屓するつもりはないけど、私情が絡んでると見られてもおかしくない状況ではあるからね。後から勘繰られたり、陰で何か言われるのも嫌だろ。」
それは確かにそうだけど…
「菜摘とのこと、そろそろ公表しないといけないかも知れないな…」
と言い出した。
「え?どうして?」
「…そろそろ社員等級の格上げの時期だからね。前回の格上げの時はまだ一緒に住んでなかったから別に問題はなかったけど。」
そうか…一般社員も、勤続年数や業績に応じて等級があって、それは収入に繋がるものだ。勿論等級が上がれば責任というか、求められるものも多くはなるけど。
評価する側と評価される側が血縁や婚姻関係があるのはやっぱり良くないものらしい。
「皆の前で発表するの…?」
「いや、別に。ただ、菜摘の直属の山根くんと板倉さんには言わないといけないだろうなぁ…もうすぐ私の異動もあるだろうから、菜摘だけそれまで少し待ってくれと言わないといけないかな。私がそんな事言い出したらやっぱり何でってなるだろう。」
「義隆さん異動するの?」
「管理職は定期的に異動するよ。直接実務に携わるワケじゃないから、どこに行ったってやる事はさほど変わらないさ。等級評価にしたって、私は別に依怙贔屓するつもりはないけど、私情が絡んでると見られてもおかしくない状況ではあるからね。後から勘繰られたり、陰で何か言われるのも嫌だろ。」
それは確かにそうだけど…