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第10章 焦燥

役職者会議の後は、いつもお決まりの飲み会だ。
今日は常務も同席していて、会議も紛糾し、少々疲れた…

梅田の北ヤード

近年の大阪駅近辺再開発で、ひと昔前とは全く違う顔をした、大阪の玄関口。

まぁ、玄関口といったところで新幹線は新大阪駅に停まるし、空港からも離れている。

すべてがひと所に固まればいいというものでもないが…
いまひとつ、中途半端な感は否めない。

やはり新幹線の停車駅を微妙に離れた場所に作ってしまったのがそもそもの失敗ではないかと思う。
新大阪駅が造られた当時、この付近は既存施設で埋め尽くされて再開発の余地がなかったとか、東京オリンピックに向けて開催までに新幹線を通す必要があったから調整する時間がなかったとか、そんな話も何処かで聞いた気もする。

東京駅なら新幹線の時間待ちに買い物をしてから…となるのに、大阪駅から新幹線に乗るまでの道程は、在来線に乗って1駅、若しくは地下鉄で3駅、という微妙な距離。しかも新大阪駅の在来線のホームから新幹線の乗り場は遠い。
地下鉄の方が幾分近いか…としても鉄道同士が連携していない。梅田の地下街のど真ん中から地下鉄の御堂筋には昇降できるが、蜘蛛の巣のように縦横無尽に入り込む梅田地下街の作りは…土地勘のない者には決して親切とは言えない。

昔からごちゃごちゃしたイメージだったが、まだ開発途中の今は、それに拍車をかけ無秩序に肥大したようにも感じる。