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秘密の恋人
第13章 現実
父曰く、阪急ブレーブスというのは、今のオリックス・バッファローズの前身球団なのだそうだけど。

私の生まれた年に阪急は球団を手放し、オーナーも名前も変わったのだそうだ。
勿論そんなこと、私が知っているはずもなく、父の受け売りだけでは義隆さんと語り合えるほどのひきだしもない。

それに、歴史とか、史実とか、知っていてもおかしくないことを勉強不足で知らないのなら普通に、教えて?と甘えられるけど。
こんな、知らなくても特に支障のない昔の話は…所謂ジェネレーションギャップ的な内容の話は。2人の歳の差を思い知らされるだけで、哀しいものがある。 

お互いの世代の文化について興味が持てるならそれはアリだけど、私は別に50前後の人たちが若かった頃の話なんか興味はないし、飲み会なんかでオジサン達が酔っぱらって話す『俺らの若い頃は…』という武勇伝は正直鬱陶しい。

逆に義隆さんが急に若い言葉やネットスラングなんか使い出したら気味が悪い。
まぁネットスラングなんて私も使わないし、よく意味も解ってないけれど。
義隆さんがたまに『今風に言えば』とか『今時の』と断りを入れるのだって口癖のようなもので他意はないとわかってはいるけど正直微妙だと思っている。

『父から聞きました』というフレーズは、盛り下がるだけだし、聞き齧ったことがあるだけの薄い知識でトンチンカンな受け応えをするのも嫌だ。かといって相手にすり寄るようにお互いの時代の文化を付け焼刃で調べて無理に話題を作るような真似もしたくなかった。

会社の呑み会とかでオジサンと話す必要がある時には、そんなのでも場繋ぎ程度にはなるし、オジサンたちはこちらが話を合わそうとして努力している姿勢だけで盛り上がってくれるけど、2人でいる時にそんな上辺だけの話はしたくない。寧ろ、会話なんてなくても、お互いの温もりだけでよかった…


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