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きょうどうせいかつ。
第4章 ひめはまおうに ささやいた。
結局一睡もできなかった勇者は、苛立つ心を抑えながら、昨日の晩、食事をした部屋へ向かった。
部屋には姫と魔王、二人が仲良く座っていて、勇者の心情からしてみると、魔王が憎たらしくて仕方がなかった。
昨日の夜は、姫の声を聞きながら、興奮する気持ちを抑えるため、殺してやる殺してやる殺してやる、と、念仏のように唱えていたのだ。
「おはようございます。よく眠れましたか? 」
「ええ……。まあ……」
あなたたちは、さぞかしよく眠れたでしょうね……。
姫の気遣う言葉でさえ、嫌みに聞こえてきた。勇者は、丸聞こえだったと言ってしまいたい衝動に駆られたが、ぐっと堪えて、少しぎこちない仕草で、昨日と同じ席に座った。
「 ? 」
姫は少し首をかしげていたが、今は説明する気にもならない。
そして何よりもむかつくのが、魔王は何食わぬ顔をして、ちゃっかり座っているところだった。
姫はまだ許そう。昨日に比べて、妙に顔が赤くなっているし、笑い方や仕草がぎこちない。それにさっきからちらちらしているのでわかりやすい。
魔王、俺は絶対にお前を許さないからな……。