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きょうどうせいかつ。
第5章 かもくなものは あわてない。
「失礼しま──」
姫に水を届けようと思い、部屋へ訪れた勇者は、部屋へ入ろうと一歩踏み出ると、硬直してしまった。
魔王が、こちらに剣を向けている。
魔王の目は、最初にあったときのように、ギラギラとした殺気を放っている。
「水を、届けにきた」
勇者がそういっても、魔王は剣を降ろそうとしない。
「…………」
魔王は何も言わず、勇者を睨みつけている。
姫は、泣きつかれて寝てしまったようだ。
「俺を恨んでいるのか? 」
姫と話しているときとは全く違う、不敵な笑みを浮かべて、勇者も魔王を睨みつける。
魔王は、勇者の質問に頷く。